ディフェンス

 ディフェンスは大きく分けて、マンツーマン、ゾーン、クラムの3種類だが、他にジャンク(KATTE)などもある。それぞれのディフェンスにいくつかのバリエーションがある。

1.マンツーマン(Man-to-Man)

Force into the Middle(フォースミドル、FM、ミドル)
 最もオーソドックスなディフェンススタイル。マーカーは常にディスクをフィールドの中央に投げさせるようにスローワーをマークする。ディスクが容易にスイングされるのを防ぎ、縦に長いゲインのあるスローを投げさせないようにする。(図1-1)

Force Forehand(フォースフォアハンド、フォースサイド)
 マーカーは常に相手にフォアハンドを投げさせるようにディフェンスする。一方向に攻撃の方向を限定することで後方のディフェンスも守りやすくなる。左サイドに寄ったときは、トラップになりプレッシャーをかけられる。バックハンドよりもフォアハンドが苦手な場合が多くスローミスを誘いやすい。フォアハンド側が常にオープンサイドになるのでロングを狙われやすい。主に風がフォアハンド側(ディフェンスからみて右から左)に向かって吹いているときに有効。

Force Backhand(フォースバックハンド、フォースバック)
 フォースフォアハンドの逆。風がバックハンド側(右側)に流れているときに有効。ロングスローの危険があり、マーカーのポジショニングも若干難しい。マーカーは、ロングを抑えるためタイトにつきバックハンドのインサイドアウトを抑えるため45度に深くかぶる必要がある。裏に対してはサイドステップでついていかなければいけない。ただ、バックハンドのロングは振りかぶる必要があるため予測できる。そのためロングをマーカーが事前にケアすることができる可能性が高い。注意が必要なのは、インサイドアウト(45度)になるだろう。

マーカーのつきかた
 マーカーは自分の背後へのパスに対しては責任を持たなければいけない。簡単に裏に投げられるようだとディフェンスは容易に左右に振られてしまい、後方の守備エリアを広くしてしまう。どちらかというとマーカーの役割は見過ごされがちだが、相手にプレッシャーを与える意味でも特に重要なポジションである。相手のスローの癖を事前に見ぬくことも重要。注意が必要なのは、フォアハンドのリリース位置(高さ)、フォアハンドのモーションの大きさ、フェイクの動きの特徴などである。
リリースの高さがわかれば、縦をレシーバーが狙っていると思われるタイミングに手や足を出してプレッシャーをかけると効果的である。特にモーションが速いプレーヤーには、動きを見てから手を出しては遅いので、常にレシーバーの位置を予測してモーションより早く動き出す必要がある。一度ブロックをするとスローワーは当然慎重になりそれだけスローの範囲を狭められる可能性が出てくる。最もディスクと近い距離にいるディフェンスがプレッシャーをかければそれでけターンオーバーのチャンスも広がってくるのである。
レベルの高いハンドラーほどフェイクがうまく、また無駄が少ない。多くの場合はフェイクをしないか、肩や身体の動きだけの小さいフェイクで相手の逆をとる。バランスも良い。時にはディフェンスが深追いするのを狙っている。こういう巧みなハンドラーに対しては、狙って踏み込んだらすぐにポジションを修正することが大切。上体ではではなくフットワークで早め早めにケアすれば裏をかかれることは少なくなる。
マーカーは狙いすぎるとパスがでた後の出足が遅れるのでワンツーに注意する。





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