6月17日(木)

今日はCo-edチームHalf Pintsの試合の日であります。ボストンのCo-edチームはA,B,Cとランク分けされていて,我がチームはAの下位からBの上位であります。DOGのメンバーが3人いますが,そんなに関係ないですな。素人さんもいますし。

JohnBarは本当に交友関係が広くて,とにかく今までスポーツやったことのない人も彼が連れてきてアルテをするようになったとか,そういう人がけっこういる。
楽しいチーム。
前の会社の上司とかも今も一緒にやっているし。
その上司は57歳でこれまで目に傷害があってものの距離感を計ることが難しいとのことでスポーツをまったくやっていなかったんだけど、Johnbarが誘って見に来てからアルテが楽しくなってプレーをするようになったとのこと。
Leeさんという白人のおじさんで子どもを連れてきていた。僕にも気さくに話しかけてくれて,
「アルテをするためにボストンにきたんですよ」と言うと,
「それは素敵なことだねぇ(本当にこんな口調だった)」
と穏やかな笑みで握手してくれた。大柄で見るからに運動やってないなーって感じだけど,なんだかそういうのが嬉しくてすごく応援していた。最初はなんだろうこのおっさんとか思ってたんだけど。
このチームではなぜかそういう人たちもちゃんとミートしてきてパスを取るからおもしろい。みんな平等。我々のほうがよっぽどミスが多い。反省。
Johnbarの懐ろの深いところはそういう人たちもみんなひっくるめてアルテの仲間として集めちゃって,そこから広がっていく人間関係をすごく大切にしていることだ。本人はそんなこと全然気にしてやっていないだろうけど。
すごいよなー,そんなこと自分じゃできないよな。そんな人のところに居候している僕は当然いろんな人と会う機会に恵まれていてそれもとても嬉しい。大変なこともあるけど。

日本でも春先くらいまではCo-edとかのリーグとかやって楽しいアルテを根付かせて,いろんな人が参加できるようにしたらよいのになぁと思う。
強いチームを作ることとはまた違ってそれはそれでとてもすばらしい取り組みだと思う。

ところで試合は,宿敵MITの頭脳の前にあえなく敗退。女の子がとってもうまくてスパイラルくらいの力量がありそうな子がいた。驚き。こっちのほうが男が多いときも点を取られていた。カットがすごい。トラップでアイソレーションして男を抜いていた。わたくしめは,前半最後に500mlのショットガンをして心臓ばくばくでぜんぜんだめでしたな。
MITと聞いただけであたしゃぁ萎縮してしまって駄目だわ。 さらに驚いたことにこのチームの15人中6人もアジア系の人だったことだ。大したもんだ。フジイさんという日系の女の子もいた。きれいだったなぁ。こんなとこにもアルテする藤井さんが。。

6月18日(金)

今日は何も用事がなかったのだけれど,JohnBarとToryが近くのMusium of Science に連れていってくれた。本当に気を使ってもらっているなぁ。晩飯もごちそうになって一緒にNBA観戦。スパーズの2勝ですな。ダンカンはすごいな,名前もすごいが。

6月19日(土)

今日は朝から違うチームの練習にいく。以前はSnapplesという名前のチームでボストンでは強い方のチームになる。97年にペルピューがやって負けている。
だいたいDOGのやりかたでやっていて、選手のレベルの問題だろう。だけどキャッチミスは少ない。スローが今いちなのと選手のレベルの差がある。
ボストンから少し離れた町で 大学のグラウンド でやっていた。どこも芝生がある。いいなぁ。でも固い。新しい選手たちのためにクラムのレクチャーをしていた。日差しが強くけっこう疲れる。
このくらいの選手でも一対一だと身体が大きいしやりづらい。日本のチームが世界大会で苦しむところだろう。大したことないなって思うのだけれど,結局ミスしないでパスをつながれて点を取られている。不器用にみえるんだけどなぁって感じで。

終わった後, Toryのスタジオ が近くにあるというので見せてもらう。造形美術専攻で,その作業のためのスタジオ。
Toryのお気に入りという近くのメキシコ料理の店でランチをとる。ブリトーとフレッシュジュースがすごいうまい。オープンテラスで土曜日の昼間にこんなことしてるって幸せだなぁ。

今日は長い一日,これでは終わらない。これからが本番。学校が月曜日から始まるのでその前に遊んでおこうということで,JohnbarがいつもいってるBarに連れていってくれた。絶対に観光客がいかない店。とにかくビールが安い。MITの近くでCo-edの仲間たちが集まってくる。中にいる女の人々はみんな入れ墨してるしこわいよーって思っていたのも最初の話,ロシアンで負けて飲まされているうちにすっかり楽しくなってしまった。アメリカにきて一番英語をすらすらしゃべった気がする。ギャグが受けたのが嬉しい。いつのまにか知らない客とビリヤードをやったりしていた。こわい顔しているのにすごい礼儀正しい兄ちゃんだった。ロシアンではいろんな賭けをしたけどここには書けないこともあるのでやめておきましょう。とにかくひどい目に遭ったことは憶えている。

その店をでてから梯子して,美大の仲間のいる店に移動。店の終わる2時半までずっと飲んでいた。日曜の9時からの練習が心配だ。Johnbarに「俺が8時半に起こすから」と言っておく。

6月20日(日)

練習。 9時前に出発。奇跡だ。 JohnBarは部屋にくるなり,「いま、ファッキン 今,いきます(全部日本語)」と言って,準備もあわただしく出発。 着いたときには始まるところだった。今日はPaulが来ている。Goaltimateに参加しているメンバーは今頃,サンディエゴで賞金稼ぎに精を出していることだろう。学生のメンバーを合わせて20人弱。今日は,DチームとOチームに分かれてゲームをした。あとマーカーの基礎練を少し。練習はちゃんと組んであってBill Rodrigezが指示をだしている。

一つ一つの練習をする際に必ず目的が告げられるのがいいところだ。当然のことだが。練習のポイントと正確に把握して取り組むのとそうでないのとでは成果に大きな違いがでる。マーカーは特に重視されていると思う。マークをブレイクされるのは,Dの約束事としては大きなミスと考えられている。マーカーの重要性はアメリカのほうが意識が高い。でかいし簡単に裏に投げさせてもらえない。自分のマーカーの弱さも認識した。というより日本のやりかたではこちらのスローワーにうまく対処できない。モーションが速すぎてタイミングが合わない。

ゲーム形式の練習では,Dチームは一回ターンオーバー後のオフェンスのチャンスが与えられる。常にDチームがスローオフ。この5点先取を3回。あと7点の試合を一回。そのあと基礎トレーニングで,40ヤード走などを何セットか行う。 DではCorkについてけっこうやる気がでた。やっぱうまい人につくのが一番やる気がでる。練習も慣れてきてだんだんわかるようになると味方からのパスももらいやすくなる。ポジションもManやBuddyをやらせてもらってがんがん走ってパスをもらうと,みんな抜けてくるなと思ってくれるし。

やはり,日本との違いはパスのタイミングの早さだと思う。これは絶対にそうだ。足の速いDでも止められないのはカットを踏んだ瞬間(もちろん抜けている必要があるが)でその瞬間にパスを通せるかどうかが重要なのだと思う。何度も繰り返すが。フォーメーションをしないチームの欠点はそういうところにあって,抜けている人間にスローワーが気づくのが少し遅くなればパスの成功の可能性は減ってしまう。足でどんどん抜いてくるなら別だが。


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